"Loop up Sendai"

「るーぷあっぷ・せんだい」

七夕の糸で街を結ぶ
最終プラン(2004/7/15作成)

TANABATA.org 2004「再生」展

2004/8/4-8(一部7/7-)
サンモール一番町、いろは・文化横丁
東北大学片平キャンパス、東北工業大学一番町ロビー
せんだいメディアテーク、野中神社ギャラリー


制作意図
 私は昨年来つづけている、毛糸をさまざまな場所に結ぶインスタレーションを展示します。通りや建物に結ばれる色とりどりの毛糸は、たなばたの糸にちなんだものであるとともに、空にかけられた虹の橋、そして天の川そのものでもあります。
 この作品は、ひとつには、あるもの(ここでは毛糸)を日常的な使用法とはまったくちがった使い方で、また普段置かれないような場所に置くことで、新しく生まれる、あるいは新たに認識しなおされる視線の存在を認識し、体験する、というものです。それはまた毛糸や、そこから連想されるさまざまなことがら、それが置かれる場所について、見る者がどのようなイメージをもち、もたされているかということの認識でもあります(そうしたことがらについての「アンケート調査」を展示作品の一部として行うことで、作品の間接的な説明にするとともに、鑑賞者のより能動的な参加をうながしたいと思います)。
 そしてまたこの作品は、ひとびとの「願い」に端を発しているようなある種の比喩表現(「ひとびとの心を結びたい」)や、コンセプチュアル・アートに見られるような、不可能であったり、無意味であったりするような行為の提示(たとえばオノ・ヨーコの「グレープフルーツ・ジュース」に見られる「雲を数えなさい」や、そこから触発されて生まれたというジョン・レノンの「イマジン」の歌詞に見られるような)を、実際にやってしまうという、パフォーマティブで、「引用」的な取り組みでもあります。

展示方法
 基本的にその場にあるものに毛糸を結ぶ、という方法をとり、その場にない新しい支持体は極力持ち込まないようにします。また、展示は(可能であれば)日ごとに変更されていきます。

 

作品設置場所一覧

1.サンモール商店街アーケード柱〜片平キャンパスにいたる通りおよび店舗など
TOMOD'S2階〜野中神社〜南町通り〜片平キャンパスをつなぐ
毛糸の歌CD「SATOKO」をアーケードのスピーカーから流してもらう
野中神社では毛糸を結んでもらったり、「荷札」に願いを書いて結んでもらったりする
アーケード柱に、「アンケート調査カード」と「毛糸をたどってくださいカード」をはる
協力していただける
店舗等:@金港堂AHOWDYB高電社CオプトメガネD東一番町教会

2.片平キャンパス内北門〜旧標本館〜多元研中庭をつなぐ
中庭は夜、ライティング
開発好明氏プロデュース「デコ・カー」に毛糸の車で参加

3.カード:毛糸の展示写真と文章入りのカード(アートお土産)

4.アンケート:「毛糸」「虹」「橋」からイメージすることを書いてもらう

作品展示スケジュール

7/31〜 金港堂書店本店にて展示開始。
8/4 〜 野中神社、南町通り〜東北大片平キャンパスまでの通り(一番町1丁目、柳町)と店舗など、東一番町教会にて展示開始。
8/5 開発好明プロデキュース・デコカー展示出展(国分町通り
8/6〜 サンモール一番町(トモズ前〜南町通り)
8/7〜 東北大片平キャンパスにて展示開始(8/7日没後〜午後9時、多元研中庭にてライティングあり)。
同時に片平キャンパスにてデコカー展示。
  以上、いずれも8/8まで。ちなみに8/5は仙台七夕前夜祭の花火大会。8/6〜8/8が仙台七夕

 

 

 

 

アンケート調査カード

 毛糸や虹など、展示作品に関連性のある言葉について、どのような個人的なイメージをもっているか、また母国語にはどのようなイメージが含まれていると思うかというアンケートを行いたいと思います。アンケートはカード大の用紙に印刷され、ビニールに入れられてアーケードの柱など展示場所に置かれ、記入後はそれも展示物のひとつになり、それらを読むことで生まれる新たな視線は、作品をより深いものにしていくことでしょう。
  また、展示期間中に行われるこのアンケートとは別に、事前により詳細な説明とともにアンケートを、日本人および外国人について行う予定です。どのような回答がよせられるかによって、それらの使い方を考えたいと思っていますが、たとえばそれらを「回答例」としてあらかじめ提示(展示)しておくことなどを考えています。

質 問
1.毛糸について、そこからあなたはどんなことを連想しますか。また、日本語にはどんな意味がふくまれていると思いますか。
2.虹について、そこからあなたはどんなことを連想しますか。また、日本語にはどんな意味がふくまれていると思いますか。
3.橋について、そこからあなたはどんなことを連想しますか。また、日本語にはどんな意味がふくまれていると思いますか。
ほかに「たなばたとは何ですか」「願いと祈りのちがいは何でしょう」など

回 答


 

展示プラン詳細

 

1.サンモール商店街アーケード柱〜片平キャンパス

TOMOD'S2階・旧丸善前〜ヤマハ前〜野中神社(縁結び)〜南町通り〜片平キャンパスと毛糸をつなぐ。
それが片平キャンパスへの導線にもなる。ところどころに、毛糸をたどるようカード大の「指示」をはる。
毛糸の展示のもとになったCD「SATOKO」を、期間中、ときおりながれる「七夕音頭」や「青葉城恋歌」の間にまぜて流す。


↑TOMOD'S前イメージ

↑ 野中神社では、訪れた人に毛糸を結んでもらうか、荷札に書いた願いごとを毛糸に結んでもらうかする。


↑金港堂(階段)

南町通り〜片平キャンパス前までは、すべてをつなぐということにはこだわらず、あちらこちらで数本に毛糸が結ばれている、という感じで街灯や、協力してくれる店舗などを毛糸で結んでいく(@金港堂 Aオプトメガネ B高電社 CHOWDY D東一番町教会ほか)。

↑東一番町教会

 

2.片平キャンパス
北門〜旧標本館〜多元研中庭へと毛糸を結び、サンモールからつづく「天の川」とする。

北門守衛室〜旧標本館まで:基本的に松の木に毛糸を結んでいく

旧標本館は昭和2年築の近代建築であり、昨年から「再生」工事が行われ、「再生展」にとっては象徴的な場所であると言える。裏手には魯迅の学んだ「階段教室」もあり、そちらも結びたい。

旧標本館から多元研中庭へ:旧標本館南面の松から旧標本館西面のメタセコイアまででいったん毛糸はとぎれる(「毛糸はまだつづいています」といったメッセージカードを先につける)。多元研中庭に入る通路わきに放置されている標識2本(標識部分が取れて、棒だけの状態になっているものを発見)に毛糸を結び、メタセコイアまで来た鑑賞者の目にふれるようにする。夜間のライティング時(7〜9時)には、ここからライトを設置していく。

多元研中庭は、サンモール・野中神社からつづく毛糸の終着点であり、私はここを自分の展示のメイン会場と位置付けている。

中庭にあるテーブルには、CDプレーヤー(電源:電池)を置き、毛糸のもとになった曲「SATOKO」が試聴できるようにする。また、アンケート調査を行う。展示はたえずいろいろな要因によって変化していく(私や訪れた人が毛糸を増やしたり、風や雨などで展示の様子が変わっていったり)。

夜、懐中電灯を大型の紙コップに入れた即席の「あかり」をともしたい。10から20ほど用意し、朝まで放置する(電池の切れるまであかりを楽しめる)。安価な材料なので、雨天や盗難には備えない。

 

 

6/22作成のプラン
fourth plan

6/8作成のプラン
third plan

6/1作成のプラン
second plan

5/18時点でのプラン
first plan

つなぐこと 結ぶこと
yarn project

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関連リンク

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仙台七夕まつり

片平キャンパス近代建築トラストファンド

片平たてもの応援団

サンモール一番町

SATOKO