3.展示プラン詳細
(1)内川にかける12の橋 12 yarn bridges
・作品の内容
有備館の森公園前を出発点に、「学問の道」を下川原橋まで、内川にかかる12の橋の間に毛糸で12の橋をかけていきます(後に掲載の地図参照)。それぞれメインとなる色を中心に、上流から1月、2月…と月の名前を割り振り、その月の日数と同じ数の毛糸の本数で両岸をつなぎ、橋をつくります。色は光の波長による赤〜紫の間を適当に12色に分けます。
アンケート等で集めた「私の特別な日の色」を橋の中に結びます。
後にイメージ図を掲載していますが、必要であれば事前に現地に作品を設置してみて、実際どうなるかを見ていただきたいと思います。
・作品の制作・展示・保守、住民の方々への説明について
片岸の手すりにまず毛糸の端を結び、毛糸をのばしながら橋をわたって対岸へ行き、もう一方の端を手すりに結ぶ、というのを繰り返し、ほどよいかたちになるまでつづけます。
橋をわたって対岸へ行けないような場所には毛糸の設置は予定していません。毛糸を結ぶ手すりが民家の敷地内にある場所に関しては、所有者・管理者への説明を行い、了解を得ます(得られないときには別の場所を検討します)。説明のおり、町の担当者もしくは町内会などの協力をお願いできればと思います。
手すりを結ぶ敷地のある民家以外の内川周辺の住民に関しても、町内会の回覧板などで、プロジェクトについての告知や説明を行いたいと思います。必要であれば、説明会などの場を設けて、希望者にはじかに説明を行いたいと思います。1週間の展示期間中、切れた毛糸を回収するなどのメンテナンスを1日に1〜2回行ってくれる人をさがします(町の担当者、制作チーム、周辺住民)。
・回覧板(回覧板があるとの想定で)
告知や説明のみならず、回覧板というメディアを使い、制作希望者や「私の特別な日の色」の募集、写真展示場所提供への協力要請のほか、制作後にはその報告、撮った写真とコメントの掲載、次回の「雲」の宣伝などを行いたいと思います。独特のメディアであり、私自身少年時代にある種の思い入れのあるこの「回覧板」自体もひとつのアート作品あるいは記録としてのこるようなものにできないかと考えています。
・制作チーム「遊美隊・橋」
制作希望者を募り、制作チームを結成、説明会を行います。制作希望者は小中学生を中心に想定しています。できれば11月下旬の「雲」の制作にも参加してもらいます。制作チームは、1チーム3名ほどを4チームつくり、計約12人で構成する、といった感じで考えています(が、地域の協力を得て、大規模なものになればそれにこしたことはありません)。内川を4つのエリア(春・夏・秋・冬、地図参照)に分け、それぞれのエリア(1チームで橋3つ分)を担当します。各チーム(エリア)に保護者など大人を少なくともひとり配置して3人のチームをつくるか、チーム構成員3人とは別にひとり大人を配置します。制作チームは撮影も行います。
内川や「学問の道」、毛糸の橋についての説明をつくってもらったり、橋のデザインその他のアイデアを出してもらったりして、「協働」制作を進めたいと思います。「橋」の展示終了後、撮影した写真にコメントをつけ、町内の協力していただけるさまざまな場所に展示したり、それをもとにした記録をつくりたいと思います。
・キャプション・サテライト展示
毛糸の橋には簡単な説明をつけ、作品についてや内川「学問の道」全体に架けられていること、岩出山のみなさんとの「協働」制作であるといったことを明らかにし、川をたどって行くことをうながします。また、可能ならばユービックなどにも毛糸のインスタレーションを設置、毛糸の橋や他のアート作品などへ誘導する展示とします。
・時の橋
「橋」の展示終了後、使った毛糸を使い、平面作品をつくります。たて1メートル×横5〜6メートルほどの板もしくはパネルに、上流の「橋」に使った毛糸から順に巻いていきます。「私の特別な日の色」も織り込まれます。町内に展示スペースをさがし、長期間展示します。
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