二本の記憶の柱

なごみ場@カフェC7

2003/10/14-10/19


180×14×5の材木に、色のついた紙をはり、その上から石膏を塗る。
さまざまな色に印字した「なつかしさ」に関することばをはりつけていく。それはよく昔見た「近未来」を描いた世界に出て来るコンピュータのデータのようでもあるし、逆に超アナログながら、同じくデータの視覚化されたものである年輪を横から見たもののようにも見える。

 

 

むろん、二本の柱は、ツイン・タワー(世界貿易センタービル)も暗示している。それはあまりに強烈な「記憶」の塔であるとともに、ある意味特権化されてしまった虚構の塔だ。
ところでそうした塔は、みなが心にもちながら、しかし特権化をまぬがれている。私はそうしたものを可視化してみようと思った。それはとても清楚で美しいものになったと思う。

 

※本作品は和カフェC7(仙台市青葉区)で開催された「なつかしさ」をテーマとした個展「なごみ場@CafeC7」(2003/10/14-19)に出展された。

 

なごみ場@CafeC7

home