![]() |
「紙ごみ3キロ=一枚のナン」 ごみゼロ推進宮城大会 仙台市泉区役所前広場 |
|
制作プラン アフガニスタンを撮りつづけている川崎けい子さんによると、アフガン難民の子どもは食べるために紙やガラス瓶、鉄などのゴミを拾うのだそうです。紙を1日拾って3キ ロほど集めるのだそうですが、これはナン一枚の値段ということ。今もこれほど悲惨な状況かどうかはわかりませんが、そうした事実があったということを、アートを通して表現したいと 思います。 作品の核になるのは、紙くずです。私はこれを、私のアトリエがある東勝山から、会場となる泉中央までの片道4キロほどを往復しな がら拾い集めようと思います。そしてその紙くずの入ったゴミ袋に、川崎けい子氏の写真と、その重量、そしてそれが何の値段に相当するのかを記した、すこしくしゃっとなった紙をはります 。また、作品の入るダンボールの扉には、ゴミ拾いの間にたどった経路を 記した地図、ゴミ拾いをしながら撮影した写真をレポート風にまとめたものをはります。 |
|
考えたこと 2004/10/1 たとえば「ごみゼロ」とかいうことばからは、私はすごく一面的なメッセージ、言ってみればスローガンのようなものしか聞こえない。それは私の問題意識とかリテラシーの問題なのだろうけれど、あるいはもしかしたら、そのようにしか聞こえなくていいもの、というか、そのように聞こえて正解、ハイおしまい、というものなのかもしれない。そしてだからこそ、そうしたあまりに当たり前のスローガンには、何の物語もないし、だからひとをひきつける魅力もない。それは単なる平和主義みたいなものや博愛主義みたいなものにも似ている。誰も反対できない以上、それは意味をなさないのではないかと私には思える。すこし短絡的、感情的だろうか。 川崎けい子さんによると、内戦下のアフガニスタンでは、仕事のない子どもたちは食いぶちのために、一日ごみを拾い、それを売ってお金にしていたという(「アフガン女性の闇に光を当てる団体RAWA」『世界』2001年12月号ほか)。むろん今もつづいているかもしれない。一日集めた紙くずは3キロほどになるが、これはナン一枚の値段にしかならないという。
|
|
関連リンク |